「驚くほどシンプルで一生使える投資の極意」を読んで思ったこと
こんばんは。 小野氏です。
先週のブログ記事を書いてから、
投資関連の書籍を何冊か読んでおります。
そのなかで以下の本で紹介されている考え方が、
自分にとって新鮮だったので紹介させていただきます。
世界を見てきた投資のプロが新入社員にこっそり教えている驚くほどシンプルで一生使える投資の極意
- 作者:加藤 航介
- 発売日: 2020/06/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
Kindleのprime readingにも入っているので、
興味があれば是非読んでみてください。
驚くほどシンプルで一生使える投資の極意の概要
本書籍にはどのような事が記載されているのでしょうか?
amazonでは以下のように紹介されておりました。
★「お金を増やしたい! 」「無理なく貯めたい! 」ゼロからはじめる投資の入門書、わかりやすさNo1の決定版! ★「アフター・コロナ時代の資産運用」にも対応! 今こそ読みたい1冊! ★プロがこっそりやっている投資の全スキルが1冊に!
確かに上述の紹介文は本書を端的に表す言葉かもしれません。
しかし私は本書の魅力は別のところにあると思います。
それは日本人のための投資方針について記載されているであることです。
投資の名著は、その大半がアメリカにおける考え方・成功体験を記載したものとなっており、
その考え方を日本人がそのまま実践できるか、疑問が残るものが多かったです。
ただ本書は20年間にわたり世界を見てきた筆者から、
日本人のための投資手法をわかりやすくレクチャーしていただけるという点で、
自分の投資方針を改めて考え直すきっかけを与えてくれる本であると思います。
ということで、前置きはこんなもんにして書籍の中身について概要レベルで説明していきます。
(今回紹介するのは書籍の1章にあたる部分です。)
人的資産という考え方
本書ではポートフォリオを考えるうえで、
資産を大まかに人的資産・金融資産という二つに分けて考えております。
それぞれの定義は以下の通り。
用語 | 定義 |
---|---|
金融資産 | 現金・預金、株式等のこと |
人的資産 | 将来の見込み年収の現在価値 |
上述の定義だと人的資産が若干わかりづらいので、
簡単な計算例を以下に記載します。
例:将来の平均年収500万で30年働く場合の人的資産(年利3%)
お金には時間価値という考え方があります。
例えば年利3%で運用できると仮定した場合、
現在の1万円の価値は1年後の1万300円と等しいという考え方です。
また逆に考えると将来の1万円の現在価値は、1/(1.03)万円となります。
上述の考え方を応用し、
1年後~30年後までの収入を現在価値に割引したうえで足し合わせます。
(詳しい考え方は本ページを参考にしてください。)
上述の家庭で実際に計算してみると、 人的資産の価値は9800万円となります。
つまり年収500万円で30年間働くこと自体に、
現時点で、1億近くの価値があるということになります。
金融資産と人的資産のポートフォリオ
筆者は金融資産より人的資産の運用がはるかに効率的であるということを主張するとともに、
金融資産と人的資産の間でも分散投資することが必要であると主張しています。
つまり、人的資産で補えない箇所に自分の金融資産を投資するということです。
例えば、勤めている企業が100%日本国内で売り上げを立てている場合には、
人的資産は日本の景気動向の影響を大きく受けることになります。
また、筆者は上述のように人的資産に偏りが発生している場合に、
金融資産を用いてバランスをとることが必要であることを、
バブル期・平成時代のデータを用いながら定量的に説明しております。
資産分散のバランスに関する2つの観点
金融資産と人的資産のバランスを取る際に、
大きく以下のふたつの観点に基づきバランスを取ります
- 日本資産と海外資産の割合
- 本で例示されていた目標は50:50
- 安定資産と成長資産の割合
- 本で例示されていた目標は50:50
- 人的資産は安定資産に含める
そのうえで、多くの日本人は日本資産・安定資産に集中投資をしているため 資産運用の方向性として以下の方針が必要であると述べております。
- 海外資産を増やす
- 成長資産を増やす
本の紹介は、以上とさせていただきます。
小野氏の感想
人的資産という考え方を自分の投資方針に適用するべきであると痛感しました。
今までは金融資産だけでのポートフォリオのバランスを考えていたので、
人的資産という考え方をもちいて再度投資方針を練り直したいなと思っております。
また私のようにFIREを考えている場合、人的資本がより詳細に計算できるので、
そちらを基に現在のポートフォリオとFIRE後の理想のポートフォリオを考えてみるのも面白異かなと思います。
(またブログの記事にするかなと思います。)
ただ投資比率などは初心者向けという本もありそこまで詳細な記述がなかったので、
総合的に、新たな考え方に触れることができてとても面白かったです。
初心者向けではなく投資をしている人全員が一階は呼んだほうがいいんじゃないかなという気がしました。
ということで今日はここまで。
ではまた(._.)
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